金剛山　正法寺

ご本尊は十一面観音で雨乞観音ともいう。秘仏として開帳はされていない。
１３番の三河観音から岡村までの道順は山辺町を北に通り抜けて、中山町の金沢・柳沢・土橋から岡への５．６キロ。道路沿いに豊富な水量をたたえて流れる最上堰がある。
明治２１年長崎の柏倉文四郎と中郷の安孫子兼次郎の協力によって完成した用水堰で、左沢の上流深沢地点の最上川から取水し、出羽丘陵をトンネルで導水し、かんがい面積１,１４１ヘクタールに及ぶ村山平野最大の規模をもつ用水路である。
土橋から岡に入ると左手山際に沿って黒い板塀に囲まれた白い土蔵が並ぶ柏倉屋敷が見える。
これはこの地方きっての豪農柏倉九左衛門とその一門の構えである。豪農柏倉九左衛門一門の年貢米は６,５００俵もあって、旧豊田村の村財政をまかなっていたという。
九左衛門邸は県の重要文化財の指定を受けている。